豊澤 艶子さん Tsuyako Toyosawa
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秋田市土崎港南3丁目

顔写真 思わず手にしたくなる。そんな日傘を作っているのは、秋田市にお住まいの豊澤艶子さん。2年ほど前にテレビで放映された傘職人の番組を見て感動したのがきっかけだった。昔の着物をほどいて作る日傘は、エコへの関心が高い豊澤さんの心に強烈な印象を残した。その後、山口県の手芸サークルで指導を仰ぐ機会に恵まれ、日傘づくりを習得した。
 もともと手芸が趣味の豊澤さん。「また、こんなに楽しいことが見つかって忙しくなりました」とうれしそうにほほ笑む。懐かしい着物で作った日傘を身内の方々に贈ったところ、とても喜ばれたという。
 利用する傘の骨もリサイクルだ。時には雨傘をペンチで切って使うこともある。古布をほどき、型紙を作ってミシンで縫い、傘の骨に布をくくり付けてゆく工程は「どなたにもできますよ」と豊澤さん。寸法に多少ずれが生じても、絹は不思議としっくりなじんでしまうという。日傘に生まれ変わってさらに、絹の絹らしさがむしろ際立つ。そんな上質な風合いを感じさせる。
 豊澤さんの望みは、思い出の着物から日傘を作って楽しむ人が増えること。「出来上がった時のうれしそうなお顔を見るのがとても楽しみ」という思いから、出張講座も行っている。着物なら日傘2本ができる。1本をプレゼントにすると、贈る喜びも味わえる。思い出の布で作る日傘は、特別な1本になる。