陶芸家 成田 昌平さん Shohei Narita
作品の販売 「暮らしの器ミケ」秋田市山王中島町6-3 TEL.018-862-8516

顔写真 「陶芸にもいろんな表現がある」秋田市に工房がある陶芸家、成田昌平さんの作品は、見る人にそう訴えかけてくる。淡い色彩。線画の絵付け。ユニークなフォルム。それらは一見、モダンでしゃれた感覚を追及しているようにも見える。ところが、手にしてみると、持ちやすくて、心地よく軽い。かなり機能的に仕上げた作品であることが伝わってくる。
 秋田市で生まれた成田さんは、少年のころから自然に陶芸に心引かれ、陶芸にいそしむ学生時代を過ごした。
 「美濃や瀬戸の焼き物が好き」という成田さんは、秋田で陶芸を学んだ後、瀬戸の学校や美濃の窯場で、陶芸のあらゆる手法を習得した。
 「瀬戸や美濃は伝統をふまえつつ、自由にできるのが魅力でした。いいよ、いいよ、やってみようっていう気質があって、すごく楽しかったし、ためになりました」
 成田さんの作品の特徴である、ろくろを薄くひく技法も、ここで徹底的に鍛えられたという。土は強度がある瀬戸の土だ。例えばマグカップなどは、中身を入れた時に、ちょうどよい重さになるよう作られている。こんな繊細な配慮があるからだろう、成田さんの器は喫茶店や料理店にも選ばれているという。
 作品の中にはユニークなオブジェもある。
 「アートとか実用品とか線を引かずに、自由に楽しんでほしいんです」
 土と作家と、使う人のコラボレーションが、空間に生まれる。