つややかに春の色を帯びたアクセサリー。生き生きとガラスの花が咲く。
1つ1つのパーツは、工芸用の色ガラスをバーナーの炎で溶かし、成形する技法「バーナーワーク」で制作したもの。それを組み合わせ、ネックレス、イヤリング、ピアス、かんざし、ブローチなどに仕上げる。
形はシンプル、色彩は豊かに。透明度が変えられるのはガラスならでは。春はかすみがかった空気や植物の淡い色をイメージして半透明に。夏は涼しげな透明、秋から冬は不透明な色の表現が増えるという。
出身は東京。富山時代を経て、秋田市に移り14年になる。バーナーワークは秋田に来てから始めた。
創作のヒントは、秋田の自然や四季の変化から得ることが多い。「秋田にいるから感じる光や色がある。制作中に時々窓の外を眺めて、秋田の景色と相談しながら作っています」
素材の魅力にもひかれた。「熱で溶けたガラスは、水あめのようにとろんとしたり、グラグラと動いたり、"表情"が変わって面白いんです。そうかと思うと、冷え固まって朽ちることがない。見ていて飽きないですね」
こむれ作品は完成まで作者がもう1人存在する。「私の作品の完成度は8割。選んでくれた方が身に着けてくださったとき、初めて完成すると思っています。その方を笑顔にできたらパーフェクトですね」
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