国民健康保険 井川町診療所 吉川 晴夫

秋田県医師会
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インフルエンザとは?

 【かぜ症候群】の80〜90%はウイルスによって起こるといわれています。かぜの中で、インフルエンザウイルスが感染して起こる病気がインフルエンザです。普通のかぜに比べて、高熱・頭痛・筋肉痛・全身のだるさなどの全身症状が強く、伝染力も強いという特徴があります。
 インフルエンザウイルスには、A型、B型、C型の3種類が知られていますが、A型は感染力が強く約10年毎に新型が出現し、世界中で大流行を起こします。B型は局所的に中規模の流行を起こすといわれています。どちらも毎年少しずつ形を変えるため何度もかかってしまいます。インフルエンザにかかった人が咳やくしゃみをするとウイルスが飛び散り、周りの人が吸い込んで、のどや鼻に入ってうつってしまいます。飛び散ったウイルスは、空気が乾燥していると長く浮かんでうつりやすくなることも知られています。

寒いとよくかぜをひくのは?

 線毛の動きが鈍くなって抵抗力が落ちるからです。
 線毛は、鼻や気管の表面にじゅうたんのようにびっしりと並んでいて、微生物や痰を外にかき出す、体の空気清浄機やフィルターの役割をしています。冷たい空気を吸うと、鼻・のど気管などの粘膜の血管が縮み、線毛の動きは鈍くなってしまいます。乾燥や栄養の低下などでも線毛の動きは鈍くなってしまいます。そこにウイルスが感染すると、増殖して細胞をこわして、周りの細胞にまた感染をしていきます。こわれた線毛細胞は、線毛が抜け落ちて丸坊主になり、吸い込まれた細菌をかき出す力も弱まってしまいます。インフルエンザに引き続いて、気管支炎や肺炎を起こしやすくなるのはこのためです。さらに寒いと部屋を閉め切って換気が悪いことも流行の原因になります。

予防は?

 確実な予防法は残念ながらありませんが、有効な方法はあります。まず、ウイルスの侵入を防ぐには、
●ウイルスが多く浮遊している可能性が高い人混みに近づかない
●部屋を暖める
●加湿器などを使用して、部屋の湿度を保つ
●部屋の換気に気を配る
●外出から戻ったら、うがいと手洗いをする
 体の抵抗力を落とさないためには、
●食事のバランスをよくし、ビタミン不足にならないように気を配る
●睡眠を十分にとる
●過労にならないように注意する
●ストレスをためない
●タバコを控える
 寝ている間は、抵抗力が強まって回復も早くなります。一方、過労やストレスは抵抗力を弱めます。

予防接種について

  予防接種に使うワクチンは、流行する形を予想して作られています。流行する形と一致すれば、一カ月たってから効果が出始め、予防効果は80%といわれています。また症状を軽くしたり、合併症を防ぐ効果もあります。インフルエンザにかかると重症になりやすい方、たとえば年配の人や子供、心臓が悪い人や肺の持病を持っている人は、かかりつけのお医者さんと相談の上、予防接種を受けることをお勧めします。
 なお、予防薬として、A型インフルエンザを70〜90%予防する効果があるといわれているアマンタジンという治療薬がありますが、日本ではまだ認められていません。
 かかってしまったら
 かぜやインフルエンザを治す特効薬はありません。保温、加湿、十分な水分補給を心がけ、安静にして、自分の力で治さなければなりません。ただし、高熱や咳がひどい時などには、症状を和らげる薬も体力を消耗しないためには有用です。いずれにしても肺炎などの合併症を起こさないよう、特に小さなお子さんや年配者、持病のある方は早めの診療を受けるようにして下さい。